東京大学大学院工学系研究科ホームページより:
応用化学専攻(M2)辻村真樹さんが、第47回生体分子科学討論会 優秀ポスター賞を受賞しました。
ポスター賞審査結果
優秀ポスター賞: P19 辻村真樹 さん( 東京大学 )
<受賞した賞の名称と簡単な説明>
第47回生体分子科学討論会 優秀ポスター賞
若手研究者及び学生の優れたポスター発表に対して授与される賞
<受賞された研究・活動について>
微生物型ロドプシンは光応答性の膜タンパク質であり、生体活動を光で制御する光遺伝学への応用が注目されています。微生物型ロドプシンは、色素であるレチナールが7回膜貫通ヘリックス構造に結合した共通の構造を持つにも関わらず、多様な分子機能 (イオン輸送やセンサーなど)、吸収波長 (450-600 nm) を示します。私たちは、分子機能と吸収波長に重要なアミノ酸残基が共通していることに着目し、QM/MM法という計算化学的な手法を用いて、様々な機能を持つ微生物型ロドプシンの吸収波長の制御機構を網羅的に解析しました。分子機能に重要な3つのアミノ酸残基が吸収波長を支配的に決定していることから、微生物型ロドプシンの吸収波長には、その分子機能が直接投影されていることを明らかにしました。
<今後の抱負・感想>
このような賞をいただくことができ、大変光栄に思います。多くのディスカッションをしていただいた石北央教授、斉藤圭亮准教授、野地智康助教、ならびに研究室の皆様に感謝申し上げます。今回の受賞を糧に、微生物型ロドプシンの分子機構の解明に励んでまいります。